カラフルキャラメル

-映画・美術・旅行など-(基本的にネタバレで好き勝手、雑に書いています)

さよなら渓谷

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真木よう子&“渓谷”ということで『ゆれる』を思い出しました。
なんというか愛情というものはひじょうに複雑なのだなぁ。
新しい人間(恋愛)関係において、過去に起きたことを告白して、理解してもらう労力を考えたら、初めからそのひとと...というのはわからないでもないな。でも、果たして、そんな気持ちになるだろうか?幸せになるために一緒にいるわけではなかったのにそうなりそうだったから、自分が許せなくて、そのひとのもとを去ったのかなと。
吉田秋生の漫画『河よりも長くゆるやかに』の中で、主人公(男)の女友達が無理やり先輩にやられて、主人公が「あんなことは犬に噛まれたと思って忘れなよ」と言うと、女友達に「じゃあ、あんたは犬に噛まれた事を忘れられるの?」と返されて、言葉を詰まらすというシーンがあったけれど。この映画でもレイプに関しては、男と女であんなに感じ方や扱い方が違うのかなと思った。心病んでしまった真木よう子にレイプした側の大西信満が「大丈夫ですか?」って言うシーンも「大丈夫ですかじゃねーだろっ!」ってツッコミ入れそうになりましたよ。これだと罪悪感あっただけマシみたいな感じで、なんとも嫌な気分になりました。きっと、あんなところ(部室)に行く方が悪いって言われそうだな。ラストの「AorB?あなたはどう思う?」的な観客に判断を委ねるというか問題提起をわざわざしてくれる感じの映画が最近多くてちょっぴり閉口気味。この映画を観たあとにハシゴで『嘆きのピエタ』を観たのですが、贖罪や復讐という点では、全然ヌルいなぁとか思っちゃったりして(笑)。私だったら、もっと酷い目に合わせてやるね!