カラフルキャラメル

-映画・美術・旅行など-(基本的にネタバレで好き勝手、雑に書いています)

奪命金(LIFE WITHOUT PRINCIPLE)

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とにかくとにかく、らうちん(ラウ・チンワン)がキュート過ぎだ!あいかわらずの変わった走り方、裾の短いズボン、変なシャツにななめがけのバッグ。大陸マフィアのボスのところでウイスキー瓶を振り回したものの、空振りっぷりはサイコーだった!『大魔術師』での、らうちんのお肉を振り回していたのと人の良いところがアホにしか見えないところなんかを思い出し、笑い。
以前、日経新聞に載っていた「人気企業ランキング(就職活動中の大学生に志望する企業名を挙げてもらう)」では、金融機関が上位を占めていたけれど、そんなに就職したいのかしら?金融機関。この映画を観たら、金融機関の営業なんて、テレサ(デニス・ホー)のように、‘仕事だし、ノルマあるし、売らなきゃいけないし’のイヤーな仕事だとつくづく思いましたよ。儲かれば「ご飯奢るわ~、これお土産ね~」だけど、損したら「死ね」ですからねぇ...余裕のある資金で取引するのならいいけど、『盗聴犯~死のインサイダー取引~』での生活分まで賭けちゃって、株が下がり、おばちゃん自殺の場面もそうだけど、お金に振り回される人間のイヤな部分見たなって感じでした。テレサのパートでは、昔、私はリーマン・ショックの前後1年半ほど、証券会社の支店で事務(販売や営業はしない)として働いていたのですが、無理な取引を成立させてないか、取引の履歴をチェックしたりするような業務もしていたので、そのときのことを思い出しましたよ(´・ω・`)。当時身に付けた金融の知識なんて、今では頭の中から完全に消え去りましたけれど。会話の録音とか、上司が出てきて、顧客の投資スタイルと合ってないけれど本当にいいのか念を押すところなどリアルでした。結局は商品を売った側の保身・つじつま合わせですからね...
私のいた証券会社では現金を一切扱わなかったので、なんというかお金のやり取りというより、単に数字の移動みたいに思ったりして...でもその数字に人々の生活やら運命がかかっているんですよね。うーん。
ジョニー・トーの映画では珍しく(というか今まであったかしら?)時間軸が複雑に交錯していて、デニス・ホーとらうちんパートの交錯は見事だったけれど、正直リッチー・レンのパートがピンとこなかったです。あとは、ロー・ウィンチョウが出演していると「あっ、いた」って嬉しくなってしまいます(笑)。『打擂台』のJJ(賈曉晨)も出ていましたね。ラム・シュと美味しそうな食事シーン(or 食事を作るシーン)が出てこなかったのが残念だったけれど。